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先日の新聞(昨年12月27日付朝日新聞朝刊)の記事によりますと、
日本政府は昨年12月26日、
鯨の国際資源管理団体である国際捕鯨委員会(IWC)を
今年6月末に脱退し、
南極海と北西太平洋での調査捕鯨から撤退すると共に
7月から日本の排他的経済水域(EEZ)
内で約30年ぶりに商業捕鯨を再開すると発表したそうです。

この発表に対し、(捕鯨文化を有する一部の北欧諸国を除く)
欧米豪州ニュージーランド南米等の反捕鯨国は
(論理的に違和感を禁じ得ない調査捕鯨からの
撤退に対しては歓迎調であるものの)
商業捕鯨再開に対しては懸念や反発を表明しており、
日本製品のボイコット運動を呼びかける動きもある模様です。

もっとも、この問題は結局は特定の食文化の是非の問題であり、
「自国民が食しない動物を他国民が食する異文化」に対して
その動物資源の多寡にかかわらず他国民が非難の声を上げるという事が
論理的にどうなのかという問題に帰結するように思います。

菜食主義(私も憧れるのですが…)の方が捕鯨に反対するのであれば
非常に説得力があると思うのですが、
高等動物を食する許容範囲の線引きは
各国の伝統習慣もありなかなか難しい問題といえるかもしれません。
ちなみに、国連海洋法条約では鯨類は国際機関を通じて
保存管理すると定めていて日本近海での商業捕鯨においても
国際機関が関与した方式を採る必要があるのに対し、
日本政府はIWC脱退後もIWCにオブザーバー参加して
IWCの算出方式で鯨捕獲枠を設定する等して適切な鯨資源管理を行うので
同条約には抵触しないとしているそうですが、長年熟慮した上での
苦しい論理を遂に切り出した印象は拭えません。

この問題に対しては日本政府も承知の上であり
将来的には新たな鯨資源管理の国際機関設立を
視野に入れている模様ですが、
当然反捕鯨各国からの大きな反発抵抗は容易に予想されます。
一方、現在の日本国内では和歌山県太地町等一部の地域と
鯨料理専門店等で鯨料理が食されているのみで、
大半の小売店(スーパー等)では鯨肉を取り扱わなくなっている模様で、
私自身も30年以上前の小学生の頃に学校給食でたまに鯨料理
を頂いた記憶があるのみです。

そして現在日本国内の水産業界においては、
かつて南極海捕鯨の担い手であった大洋漁業
(現マルハニチロ)や日本水産は商業捕鯨事業への
再参入に消極的であり、
現在沖合での商業捕鯨を行う意向を示しているのは国の支援を受けて
調査捕鯨を手掛けている共同船舶だけだそうです。
この様に日本国内における鯨類食文化の大きな変動は
実際には起きないのかもしれないのですが、
IWCからの脱退の波紋がどこまで大きくなるのか
(日本製品のボイコット運動、来年の東京五輪への影響等)
予断が許されない状況の模様です。

 


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