こんな記事が
先日の新聞(5月9日付の朝日新聞朝刊)に奄美大島の猫に関する記事が掲載され
ていました。
鹿児島県の奄美大島は現在世界自然遺産への登録を目指しているそうですが、諮問
機関は生物多様性(独自の生態系と絶滅危惧種)の持続可能性に疑問を呈し登録延期
を勧告したそうです。
 
 
そこで島固有のアマミノクロウサギ等の希少動物を襲って生態系に影響があるとし
て、人間が同島に持ち込み山林内等で野生化した猫(ノネコ)とハブ対策として持ち
込まれたマングースが問題視されているそうです。
本記事ではこれ以上マングースに関する記述はありませんが、かつてはハブ退治に
期待されたマングースが今は完全な邪魔者扱い・・・。マングースにとっては悲劇以
外の何物でもありません・・・。
 
 
そして猫については環境省と地元自治体が今年3月、猫の「管理計画」を公表し、
同島内に生け捕り用のわなを50~100個設置する予定だそうです。捕まえた猫は
(地元自治体は飼い猫へのマイクロチップ装着の義務化などを進め、首輪をしている
など飼い猫の可能性がある場合は役場の掲示板に特徴などを公示するそうですが)
飼 い主を募り、引き取り手がなければ殺処分されるそうです。同島山林内で生息してい
る猫は2014年度時点の推計で600~1200匹だそうで、環境省の担当の方は
「年300匹以上捕獲する必要があるが、多数のもらい手が現れるという希望は持ち
にくい」と述べられているとのことです・・・。
 
 しかも、(人間の生活圏内で人間に依存しながら暮らし、動物愛護法で愛護動物と
みなされている猫の)野良猫も山林に入ることは珍しくなく、捕獲場所だけを根拠に
(山林内等で野生化し人間に依存せず野生動物だけを食べて生きている、鳥獣保護法
で有害鳥獣として駆除できる野生動物とされている猫の)ノネコと断定することには
疑問も残ると記事では指摘されています。野良猫とノネコとの間に法令による明確な
線引きはないそうですし、林野庁は野良猫とノネコとの判別について過去の国会答弁
の中で「医学的に胃袋などを検査し食生活上の習性で判別しなければならない」とい
う趣旨の見解を述べられたことがあるそうです。
 
そもそも、野生化して野良猫よりもさらに飼いにくいであろうノネコの飼い主を募
るというのはいかがなものでしょうか?ノネコの居場所は山林等にしかないのではな
いでしょうか?同島外の自然豊かな山林等に解放してあげるというのであればまだ
理 解できなくもないのですが・・・(それならそれで解放先の山林内の生態系環境評価
が必要になるということでしょうか・・・?)。あるいは時間とお金をかけて全頭不
妊手術というのはやはり無理があるということでしょうか・・・?
 
 
さらに、2000年から2017年に確認されたアマミノクロウサギの死体743
体の死亡原因を環境省が調べたところ大半は原因不明で、交通事故が25.7%、猫
やマングースなどの肉食動物に殺されたと断定できたのは11.2%だったそうです。
アマミノクロウサギの不明死亡原因の中には実際には肉食動物に殺されたことによ
るというものもあるのかもしれませんが、判明分に限定すれば11.2%という数字
がアマミノクロウサギの存続にとって脅威的なのかどうか・・・?本記事の中で保全
生態学の専門家の方は「科学的根拠が明確でないまま、人間の都合で猫だけに責任を
押し付けている。計画を進めても解決に結びつかない可能性がある」と指摘されてい
ます。
猫好きの私にとっては心穏やかではない話なのですが、皆様はどの様に感じられま
すか?
 

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